カーテンの要尺(用尺)とは

カーテンの要尺

カーテンの要尺(用尺)

「要尺(用尺)」とは、1枚のカーテンをつくるために必要な「生地の量」のことをいいます。要尺を求める場合、ヒダの倍率によるつくり方、巾使い(生地が1m巾の場合1.5巾使い、2巾使いというように)のつくり方、プリーツ間隔とプリーツ分の要尺を計算して要尺を出す方法等があります。

カーテンの生地巾は様々ですが、一般的には下記の巾寸法が多く出回っています。

生地巾

(生地には縦使い生地と横使い生地があり、ドレープカーテンは通常縦使いです)

・100cm巾(最も多い)

・137cm~140cm巾(輸入カーテン生地で一般的な巾)

・150cm巾(既製カーテンの1.5倍ヒダに使われるが、オーダーカーテンにも使われる)

この他、120cm前後、200cm巾、280~300cm巾(横使い)(※1)等があります。

(※1)透ける素材を使用するシアーカーテンは縫い目や折り返しが目立つため、カーテン生地の巾継ぎをしなくてもいいように、巾広の横使いカーテン生地が使用されます。

カーテン生地 cucan

<断ち切り方法>

ドレープカーテン等厚地の場合は、ボトム(裾)を折り返して縫製しますが、シアーカーテンの場合は折り返す場合と、裾にウエイトテープを入れ、巻きロックミシン(オーバーロックミシン)で縫い付ける場合もあります。

無地のカーテン生地の場合

(1)巾使い数【小数点切り上げ整数値】=(仕上がり巾×ひだ倍率)÷使用する生地巾

☆計算例:2倍ヒダのカーテンを作るとき、仕上がり巾270cm、生地巾150cmの場合

巾使い数=270cm×2÷150cm=3.6=4巾

(2)要尺(縦使い)=裁断寸法(カーテンの仕上がり丈+ボトムヘムとトップヘムの縫いしろ)×巾使い数

☆計算例:仕上がり丈200cm、ボトムヘムとトップヘムの縫いしろ40cm、4巾使いの場合

要尺=(200cm+40cm)×4巾=960cm

柄物のカーテン生地の場合

柄物の場合は、柄合わせが必要で、柄合わせ分のロスが発生します。そのため、要尺に柄合わせ分のロスをプラスする必要があります。

柄合わせが必要な場合の要尺計算は・・・

(a)縦リピート(※3)数=(カーテンの仕上がり丈+ボトムヘムとトップヘムの縫いしろ)÷縦リピート寸法【小数点切り上げ整数値】

(※3)カーテン生地の柄の繰り返しをリピートといいます。ひとつの柄から、それと同じ柄までの間を1リピートと数えます。生地に対して縦方向の柄の繰り返し寸法を縦リピート、生地に対して横方向の柄の繰り返し寸法を横リピートといいます。

(b)柄物の裁断寸法=縦リピート寸法×縦リピート数

☆(a)(b)計算例:生地の縦リピート18cm、仕上がり丈200cm、ボトムヘムとトップヘムの縫いしろ40cmの場合

縦リピート数=(200cm+40cm)÷18cm=13.3333=14

裁断寸法=18cm×14=252cm→無地の場合だと240cmなので、柄合わせの為に12cm多く必要になる。

(c)要尺=裁断寸法(b)×巾使い数{(仕上がり巾×ひだ倍率)÷(横リピート寸法×横リピート数)}+1縦リピート寸法(※4)

☆計算例:裁断寸法252cm(b)、2倍ひだ、仕上がり丈270cm、生地巾150cm、横リピート寸法21cm、縦リピート寸法18cmの場合

横リピート数【少数点切り捨て整数値】=生地巾÷横リピート寸法=150cm÷21cm=7.142・・=7

巾使い数=(270cm×2)÷(21cm×7)=3.673・・=4巾

要尺=252cm×4巾+18cm=1,026cm

(※4)絵柄のどの部分から断ち切りを行うかによって、使用できるリピート数が変わってきます。そこで、柄の途中から断ち切った場合でも生地が不足しないように、要尺には1縦リピート分プラスしておくことが基本です。

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