カントリースタイル

インテリアスタイルについて カントリー 田舎風 素朴な

文化の中心地で流行したトラディショナルスタイルは宮廷スタイルともいうべき格式高いものでしたが、都を離れた地方では、日常生活に合わせて使い勝手を優先させた田舎風で素朴なスタイルがありました。
「季節感にあふれた」「自然な」「素朴な」「手づくり」「カジュアルな」「気楽な」「昔懐かしい」「心温まる」などが共通するキーワードです。
その時代に流行した家具や調度品を、その地方の材料を使い素朴な技術で表現したものを、大切に次世代に伝え継いだのがカントリースタイルなのです。
日本では「民芸風」がこれに当たります。
どのスタイルにも虚偽や計算のないカジュアルさがあり、現代では、時間を超えたシンプルさと気楽さ、リラックスした雰囲気が、その地方以外でも無理なく取り入れられるスタイルとして好まれています。

【主なカントリースタイル】

・アメリカンカントリー

インテリアスタイルについて アメリカンカントリー

17世紀の素朴なアーリーアメリカンスタイルや、19世紀のロマンチックなビクトリアンカントリー、またそれらをミックスした懐かしく心地よいスタイル。
アメリカ南西部のサンタフェスタイルもアメリカの地方スタイルだが、伝統的というよりは現代的感覚が強く、エクレクティック(折衷)スタイルのひとつととらえる向きが強い。
シェーカースタイルもアメリカンカントリーのひとつとされるが、その家具には現代に共通するシンプルさと機能性があるため、シンプルなインテリアのエレメントとして使われることが多い。

・トスカーナスタイル

インテリアスタイルについて カントリー トスカーナ テラコッタ 

イタリアの田舎家スタイル。
戸外の暑さに影響されない厚い石壁づくりの建物が特徴で、大型のテラスを経て庭につながるような構造が典型的。
施釉(せゆう:素焼きが終わった焼き物に釉薬を施すこと。表面が滑らかになり、液体が染み込まないようになる)テラコッタ屋根、テラコッタ、レンガ、施釉タイル、石などを張った冷たい脚触りが気持ちのよい床に、漆喰の塗り壁にはフレスコ(まず壁に漆喰を塗り、その漆喰がまだ「フレスコ(新鮮)」である状態で、つまり生乾きの間に水または石灰水で溶いた顔料で描く)で模様が描かれたりしている。
部屋のつくりは田舎風だが室内はやや格式のあるしつらえ。
家具はチェスナット材を用いて、18世紀のスタイルをシンプルにしたものが多く、表面に花や風景を描いたエレガントなものもある。
ファブリックスは手刺繍のものなどが多い。
カーテンなどのウインドートリートメントは暑さよけのシャッターを付けるか、ほかのカントリースタイルに比べてややフォーマルで長めのカーテンを掛ける。

・プロヴァンススタイル

インテリアスタイルについて カントリー プロヴァンス

フランス南部のプロヴァンス地方で、何百年にもわたって続くスタイル。
シンプルながらロマンチックなスタイルで、ひまわりの黄色、オリーブのグリーン、麦の穂のオーカーなど鮮やかな色使いを特徴とする。
建物は石積みや粘土づくりの小さなもので、室内は、乱張りのフローリングやテラコッタタイルの床に、アプリコットやローズピンク、バタークリームなど暖色系のスタッコ壁。(スタッコ:本来は大理石に似た表面の仕上げを行うための塗り壁材料。石灰に大理石粉、粘土などを混ぜて練ってつくる)
この地方の特産であるタイルを、キッチンの壁や調理台、テーブルの天板などに使用し、梁や柱は露出していることが多い。
家具はウォールナット材や果樹材などで素朴につくられたもので、凝った装飾はほとんどない。
ファブリックスはこの地方でつくられる木綿のプリント(プロヴァンスプリント)が多く、独特のプロヴァンス風ペイズリーや幾何学柄を対比の鮮やかな色で染めたハンドプリント。
窓には板戸が付き、シンプルなギャザーカーテンを、木製のカーテンロッドに掛けたウインドートリートメントが主流。