コンテンポラリー(現代的)スタイル

インテリアスタイルについて コンテンポラリースタイル 現代的な

コンテンポラリーは「現代的な」の意味です。
日本では現代的スタイルをモダンと呼ぶことが多いのですが、「モダン」は第一次世界大戦後のモダニズム(近代主義)と混同しがちなのでコンテンポラリーとしています。
中でも格式の高いものをコンテンポラリーフォーマルといいます。
キーワードとしては、「現代的な格式のある」「整理されて機能的な」「「国際的に通用する」「緊張感のある」「中世的な」「クールな」などが挙げられます。
トラディショナルスタイルのような国による顕著な違いは見られません。
過度の装飾は省き、グレードの高い素材、はっきりした線や形を使ったデザイン性の高いインテリアです。

【主なコンテンポラリースタイル】

・イタリアンモダン

インテリアスタイルについて イタリアンモダン フォーマル

イタリアンモダンの斬新な家具や照明器具を中心にまとめたスタイル。
コンテンポラリーの中ではフォーマルなスタイルで、家具は、大胆な形状と鮮やかな色彩、優れた造形感覚を特徴とする。
テクスチャーを生かした革や織物などを使うほか、透過性のあるファブリックスも多く使われる。
カーテンなどのウインドートリートメントは、ロールスクリーンやブラインド、シャープスタイルのローマンシェードのように、かっちりした平面的な納まりのものや、ボリュームの少ないケースメントなどが好まれる。
カラーはビビッドトーンを対比の強い配色でメリハリを効かせるか、エレメントの質感が際立つモノトーン(同一色相、同一色調)かモノクローム(同一色相)が適している。

・インターナショナルスタイル

インテリアスタイルについて コンテンポラリー インターナショナルスタイル

1920年代の近代主義の流れの中で、ル・コンビュジエ、フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエ(近代建築の三大巨匠)などを中心に始まった、世界共通の材料と技術による装飾性を排除した機能的なスタイル。
コンテンポラリーの中のクラシックとして現代のフォーマルスタイルのひとつとされ、現在でも高級施設のラウンジなどに多く見られる。
広い空間に計算し尽くされたバランスとプロポーションを持つエレメントが納まり、秩序あるインテリアを構成する。
スチールや革など、グレードの高い素材を使った建築や家具は、洗練されたスキのないフォルムや機能性が特徴で、カラーは無彩色が中心になる。

・アメリカンモダン

インテリアスタイルについて アメリカンモダン ミッドセンチュリー

1950~60年代のアメリカで、新素材(スチール、プラスチック、合板、ワイヤー)を使ったシンプルでローコストな家具が多くデザインされ、アメリカンモダンと呼ばれた。
それらを中心にまとめたスタイルで、フィフティーズ、あるいはミッドセンチュリーとも呼ばれるコンテンポラリーカジュアル。
軽快で、遊び心の多いカジュアルなデザインが多く、カラーは純色を強く対比させた配色が一般的。

・北欧モダン

インテリアスタイルについて 北欧モダン 自然素材

第2次世界大戦後に流行した北欧のデザイナーによる家具、照明器具、ファブリックスを使ってしつらえたスタイル。
木(無垢、成型合板、曲木)と布帛、い草、籐などの自然素材を使ったシンプルで実用的なデザインを特徴とする。
1990年代以降、自然素材の温かさや実用性が見直され、カジュアルスタイルのひとつとしてふたたび人気となっている。
家具は手仕上げによる良質のもの、特にデンマークの家具は好評で、世界に向けて大量に輸出され、デンマークスタイルとして確立されている。
ファブリックスはプリントが主流。澄んだ色を対比配色した明るく爽やかな色使いで、カーテンなどのウインドートリートメントは、ロールスクリーンやシンプルなシアーカーテンが似合う。

・ナチュラルモダン(シンプルモダン)

インテリアスタイルについて ナチュラルモダン シンプル

北欧スタイルもミックスされた、ナチュラルモダン、あるいはシンプルモダンとも呼ばれるスタイル。
白木を中心に、ガラス、メタル、プラスチックなどのシャープな素材を合わせ、色はアースカラーや純色に近いクリアカラーを使う。
ファブリックスは、生成のコットンや麻、粗い織りでテクスチャーのあるもの。
純色を使った無地や、はっきりした幾何学柄や図案柄のプリントが似合う。
カーテンなどのウインドートリートメントは、ロールスクリーン、ベネシャンブラインドなど平面的な納まりのものか、シンプルなギャザーカーテン、またはタブカーテンを使う。

・和風モダン

インテリアスタイルについて 和風モダン 和魂洋才

インテリアエレメントは洋式のものだが、その使いこなしは「和」のセンスで行う、和魂洋才のスタイル。
家具は和の素材を使ったものとは限らず、大きなテーブルを中心に床座を意識した低めで可動性のあるものが多く使われる。
フォーマルな和風モダンは、茶、ベージュなどニュートラルを中心とした伝統的配色が好まれる。
ファブリックスはダマスクやジャカードのような高級で質感のある織物を使い、シンプルな線と面の美しさが際立つように心がける。
ウインドートリートメントは、プリーツスクリーン、ローマンシェード、ロールスクリーンを基本に演出する。

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